その貴乃花、そして元横綱・若乃花(現:花田虎上)の父親である元大関・貴ノ花は女優と結婚した力士だった〈*〉。2人の横綱を生んだ藤田憲子(現:藤田紀子)は松竹の専属女優だったのだ。ただし、演じたのは端役がほとんどで、実働2年程度で結婚し、引退している。

■囲碁、将棋の世界はほとんど例ナシで羽生善治のみが元モモコクラブと結ばれる

 最後に囲碁・将棋の棋士を取り上げたい。

 このジャンルは、国民栄誉賞受賞者をそれぞれ1名輩出しているし、注目されればテレビ露出もある。だが、その活動内容的に、落語家、力士以上に、“アイドルと出会える”チャンスが少なそうな職業である。

 その世界で、唯一の例外といえるのが、国民栄誉賞受賞者の羽生善治だ。史上初の6冠王になった94年に、モモコクラブ出身の80年代アイドルで、90年のNHK連続テレビ小説『京、ふたり』のヒロイン役を演じた女優・畠田理恵とゴールインしているのだ。

 2人が知り合ったのは雑誌の対談だという。ただし、華やかな芸能誌ではなく、『はつらつ』(保健同人社)なる健康雑誌だった。

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