■恋愛禁止令は?

――仕事一筋で恋愛する時間もなかったと思いますが、今のアイドルみたいに事務所から恋愛禁止令が出ていたんですか?

田中 禁止だと言われたことはなかったと思います。すでに二十歳を過ぎていましたからね(笑)。

――田中さんに言い寄ってくる男性もたくさんいたんじゃないですか。共演者からこっそり電話番号が書かれたメモを渡されたとか?

田中 それはありましたね。それで、こちらから電話をかけなかったら、怒ったのか、共演者だから私が収録中なのを知っていて、スタジオ宛に電話をかけてきた人がいましたから。

――大胆不敵すぎる!

田中 いくらなんでも、それしちゃダメでしょって(笑)。私はメモで、その方の番号は知っているけど、相手の方は私の番号を知らなかったですから、強硬手段に出たんでしょうね。

――芸能界以外でもモテたんじゃないですか?

田中 社長さんとか、お医者さんとか、知り合いは本当にいっぱいいたんです。でも、お金持ちで成功している人にはなんの興味もないっていうか、そういう人に私は必要ないんじゃないかなって。やっぱり、人生を一緒に苦労して築き上げていくのが結婚の醍醐味じゃないかって思っていたんですよ。バブル時は世間ではごはんをおごってくれる男性をメッシー君とか呼んでいましたけど、私は男性からごちそうしてもらうのが、すごく嫌だったんです。

――それはどうしてですか。

田中 ワリカンのほうが気が楽というか、私も好きなものを頼めますし。“ごちそうさま”って軽く言えないタイプなんです。

――そんな田中さんですが、実は5年ほど前にも、このコーナーに登場していただいていて、そのときに“コメディに挑戦したい”っておっしゃっていたんです。

田中 それは昨年放映されたドラマ『セミオトコ』(テレビ朝日系)に出演させていただいて、かないましたね。ヤンキーな母親役で人生初の特攻服でメイクも派手。自分でも鏡を見たときに“コレ、誰?”って思ったくらい。すごく変身させてもらって、振り切れて演じることができたので楽しかったですね。このドラマのDVD-BOXが先月発売されたので、よろしくお願いします(笑)。

――最近は女優としての活動が目立ちますが、写真集やグラビアなどはいかがでしょう?

田中 もう、さすがに誰も、今の私の水着姿とか見たくないでしょう(笑)。

――いやいや、見たい人はたくさんいると思いますよ。

田中 う〜ん、グラビアをやるよりも歌をやりたいですね。ソロではなくて、デュエットとかいいですね。

――アイドル時代と変わらぬ美貌の田中さん。“美魔女”の今後の活動に注目です!

たなか・みなこ 1967年9月12日、千葉県船橋市生まれ。A型。T160。1984年に『ミスマガジン』で準グランプリを受賞し、芸能活動開始。89年に『涙の太陽』でアイドルデビュー。美脚で“学園祭の女王”としてブレイク。その一方で、ドラマ『君の瞳に恋してる!』『星の金貨』シリーズなど多くのドラマやバラエティ番組、CMなどで女優、タレントとしても活躍。99年にはNPO法人動物愛護団体『elf』を設立し、代表として動物と人間との共存について各地で公演活動も行っている。

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