「卒業発表で言ったとおり、卒業したあとはいったん冷静になってしっかりこれからのことを考えて、新しい目標に向かって自分なりのペースでゆっくり進んでいけたらいいなと思います。私の夢は卒業してもファンのみなさんの自慢の存在になることです。いつかどこかで何かしらの形で大きくなって『天音と握手したことあるんだ』『会ったことあるんだ』『昔から知ってるんだ』って古参の自慢をしてもらえるようになることです」
「ずっと好きだったアイドルになれて、すてきなメンバーに出会えてすてきなファンの方に出会えてHKT48に入れて本当に幸せでした。今まで本当にありがとうございました」
客席にはファンの方からのプリントアウトされたメッセージがたくさん貼られている。横断幕もある。
「手をつなぎながら」のラストの曲『遠くにいても』では、歌詞もあいまってみんなが泣いている。歌い終わってあいさつをしたのち、メンバーが作るアーチで見送られた。
本来ならば卒業ドレスを着てたくさんのファンに見送られて卒業していくものだが、今回は新型コロナウイルスの影響で無観客、卒業ドレスなしのままの卒業となった。過去の例からすれば幸せな形とは言えないが、緊急事態宣言下の今となっては、無観客ながら卒業公演と配信ができたことはある意味幸せだったのかもしれない。
この期間中にゆっくりと次の人生を考えればいい。次また会えるときを多くの人が楽しみにしている。
(写真・文=岡田隆志)
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