■成功した“原作付き”作品

 原作付き作品の実写化では、2017年の『銀魂』や2013年の『HK 変態仮面』は成功作だという。

「『銀魂』は小栗旬(37)、『変態』は鈴木亮平(37)の主演2人がそれぞれ原作をリスペクトしていて、それが映画に反映されていました。『変態』で鈴木は下着を顔にかぶり、股間以外ほぼ全裸の変態仮面として、完璧すぎる肉体美や、地上波で流せないようなお下劣な技の数々を披露。一周回って、ふつうにカッコよく見えるから驚きです(笑)」

『銀魂』では、菅田将暉(27)が安定感のある演技を披露したほか、橋本環奈(21)が白目で鼻くそをほじったり、ゲロを吐いたり、あらゆる意味で新境地に達した作品として有名だ。突きぬけっぷりが評価されて、橋本は後の福田作品にも高確率で起用されている。

「『銀魂』は、原作マンガがパロディや下ネタまみれの作風だったため福田監督と相性がバツグンで、“1000年に1度の美少女(橋本の異名)”“ぐらぶってます(菅田のCM)”“まーきのっ(花より男子の小栗の名セリフ)”などなど、いわゆる“中の人ネタ”や、『ナウシカ』や『トトロ』など、劇中で“これはダメだろ!”と指摘されるようなパロディがふんだんに盛り込まれていて、原作ファンからも大好評でした。菅田や小栗を筆頭に役者のマンガ再現率の高さも、かなりの高評価でしたね」

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