■大きな共通点は内面が掘り下げられたこと

 江頭も出川も50代半ばとなった現在、黄金期を迎えているように思われる。なぜか。

「2人に共通する点として、内面の魅力が伝わる番組をやれたことが大きい。江頭は06年から開始したWeb番組の『江頭2:50のピーピーピーするぞ!(PPP)』、出川は07年からレギュラーを務める『イッテQ』が転機だと思います。

『PPP』では、江頭が映画に詳しかったり、ふだんは腰が低いまじめな人物であること、東日本大震災の際は、完全に一個人として救援物資をトラックで現地まで運んだことなど、好感度が爆上がりするエピソードが多く語られたんです。

 現在やっている『エガちゃんねる』も、過激な芸を披露する動画より、江頭がフリートークする動画や、カラオケする動画の方が再生数が高い傾向にある。“素がいい人”という情報が視聴者にも伝わったんですよ」(前出の女性誌記者)

 一方の出川も、『イッテQ』と『充電旅』で、魅力的な面が掘り下げられたという。

「『イッテQ』の『出川哲朗はじめてのおつかい』や『充電旅』で、どんな人物相手にも物怖じせず、一生懸命コミュニケーションを取ろうとする姿が、視聴者から大好評です。花王も、18年8月に、出川をCMキャラクーに選んだ理由について“コミュニケーションに一生懸命” “共感力がある”と話しています。どちらの番組も、出川はお世話になった人には何度も頭を下げたり、基本的に敬語を使って、非常に謙虚。江頭と同じで、まじめな面が視聴者に分かりやすく伝わったんです。

 また、若い視聴者はかつての『抱かれたくない男』としての出川を知る前に、現在の『陽気で気さくなおじさん』を先に見ていますから、偏見もないのでしょう」(前同)

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