■高血糖や糖尿病も

 高血糖や糖尿病も、血管をボロボロにさせる原因となる。「糖尿病の予防改善は食生活や運動がメインで、ツボへの刺激は補助手段となります。高血糖は過度なストレスによってストレスホルモンが分泌されることも原因の一つとの指摘も。これを和らげるためにも《合谷》や《足の三里》が有効です」(同)

 中高年になると、仕事や家庭問題で自分でも気づかないうちにストレスがたまっていることも。これが自律神経失調症を引き起こし、慢性的な疲労感や片頭痛、便秘や下痢、あるいはイライラや不安、落ち込みといった精神的な症状として表れることがあるのだ。

「こうした自律神経失調症が、頭痛や目や耳の症状に顕れたときは《合谷》と《風池》。胃腸疾患やだるさなどの全身症状のときは《足の三里》《三陰交》《陰陵泉》といったツボが効果的です」(高橋医師)

 平地氏が推奨するのは《大椎》と《膈兪》だ。「両方とも背中側にありますが、大椎は不安を和らげるツボです」

 また、自律神経失調症が食欲不振や胃痛になって表れたときは、手首にある胃腸の状態を改善する《内関》を試したい。ストレスや不安が高じ、どんよりと暗い気持ちになり、会社や仕事に行くのもつらい。こんなときに押したいのが、頭のてっぺんにある《百会》だ。

「百会には心身ともに疲労感や緊張状態を解く働きがあり、気持ちをすっきり明るくします」(平地氏)

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