■重厚なメインテーマ
「さらにもう1つ、TBSドラマに欠かせない点として“音楽”の要素があります。7月18日放送の『ぴったんこカンカン』では、綾瀬はるか(35)が、自身が出演した09・11年の『JIN―仁―』の最終回を“”家で見てすごく泣きました“と話していたんですが、その際に流れたJINの音楽に触れて、”TBSさんのドラマは、全部音楽が素晴らしいですよね“と話していました。
半沢も、重厚感のあるメインテーマが印象深いですよね。主題歌や挿入歌がないのに、ドラマが非常に盛り上がる。7月18日の『音楽の日2020』では、作曲した服部隆之氏の指揮のもと、オーケストラ生演奏が披露されるほどの人気を誇っています」(音楽雑誌記者)
シーズン1が放送された13年の『東洋経済オンライン』で、『半沢』の演出を務める福澤克雄氏は、「女性キャラが少ない」「恋愛がない」「わかりやすく視聴率を取れるキャラクターが少ない」と同作がこれまでのドラマ界の常識から外れていることを指摘し、社会現象となるヒットを全くの想定外としていた。当初はテレビのメインターゲット、女性層は見ないと考えられていたのだが、福澤氏はインタビューで、
「でも、いざ、フタを開けてみたら、女性が見ていた。テレビの常識がいかに適当だったか、マーケティングというものがいかにアテにならないか、ということでしょう」
と語っている。ブレることなく主題歌も、分かりやすい恋愛もなくスタートしたシーズン2。「時代劇・ハズシ・音楽」の3大要素で、今後も視聴者の期待に応えてくれることは間違いないだろうーー。