■庶民派居酒屋で内部情報をペラペラ

 描写でも気になるポイントがあったという。

尾上松也(35)演じる瀬名洋介のIT会社“東京スパイラル”が出てくる場面でも違和感がありました。過去の回想シーンで役員2人が、瀬名に手書きの辞表を提出するシーンがあったんです。“東京スパイラル”は検索エンジンの開発と運用で成功を収め、日本でもトップクラスのITベンチャー企業という設定です。しかし、役員の2人がPCソフトで作成した辞表ではなく、手書きのものを出したため、“ベンチャーなのにど根性手書きの辞表”などとツッコミが相次ぎました」(前出のドラマライター)

 そして主人公の半沢のシーンでも……。

「半沢が森山と大衆居酒屋に行くシーンがあるのですが、そこで“電脳雑伎集団”の“東京スパイラル”の買収案を話したり、資料を隠しもせずに広げたりしていました。横のテーブルまで1メートルもない、かなり狭く混み合う店でです。その後のシーンでも半沢は、渡真利と居酒屋の路上のテーブル席で、先の買収に際して東京中央銀行が1500億円の融資を決定したという話をしているんです。

 のちに、“電脳雑伎集団”の“東京スパイラル”の買収は大ニュースとして報じられるのですが、それだけ重要な話を居酒屋でしてしまう、半沢たちの情報管理の甘さに驚かされてしまいました。ネットには“居酒屋で情報漏らしまくってるが百倍返しの前にクビになるぞ?”といった声もありました。その後、半沢は東京中央銀行に買収の情報を横流しした部下を追い詰めていましたが、居酒屋のシーンのせいであまり説得力がなかったですね(笑)」(前同)

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