■梅宮辰夫と松方弘樹は銀座が大好き

 健さんと同じ東映スターの梅宮辰夫(享年81)と松方弘樹(享年74)は、互いを「辰兄ィ」「弘樹」と呼び合い、豪快に遊んだ。「そろって銀座が大好き。どれだけの女性と遊んだか。それを一切、奥さんたちには秘密にしてね。まあ、悪さするときにこそ、友情が発揮される場合もあるんでしょうね」(石川氏)

 梅宮は、37歳でがんを発症し、克服後は夜遊びをしなくなるが、友情は松方が亡くなるまで続いた。「梅宮さんは毎回、手作りの特製弁当持参で病床の松方さんを見舞った。松方さんはいつも、それを食べるのを楽しみにしていたとか」(前出の芸能記者)

 若き日の松田優作(享年40)は、映画『竜馬暗殺』(74年)で初共演した原田芳雄(享年71)の型破りな芝居に惚れ込んだという。「以後、優作は原田を兄貴分として慕い、彼の芝居から学んだ。あの優作の独特の演技は原田が原点なんです」(映画ライター)

 両者の男臭く熱い友情は公私にわたった。「なんと、優作が原田の家の隣に引っ越したんです。それほど心酔していた。優作から、いろいろな刺激を受けていた原田も、それを嫌がらなかったそうです」(前同)

 優作が他界して約1年後、原田は仲間を集めて追悼ライブを開催した。ブルースシンガーでもある原田は、万感の思いで、志半ばでこの世を去った弟分に惜別の歌を贈っている。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4