■猿之助あっての香川照之と古田新太

 続けて、伊集院は「たぶん、伊佐山部長の演技から、いろいろバランスが決まってきた」と推測すると、猿之助は「3人の悪役の棲み分けができていた」と説明。さらに、それは話し合いで決めたわけでなく、あうんの呼吸で高度な演技の楽しみだと語ると、「それがなきゃ演劇やらない」とキッパリ。

 また、伊集院が伊佐山の一番好きなシーンとして、第4話の役員会で伊佐山が半沢にやり込められ、膝から崩れ落ちる姿を大和田が泣きながら見ているところを挙げた。すると、猿之助は「僕らの演技を利用して、大和田さんがあの涙で全部かっさらっていくってことでしょうね」と説明。

 そこで、伊集院が「ある意味、おいしいところの取り合い」だったと分析すると、猿之助は「香川さんは(演技の)時間気にしなくて、“好きな演技をやったほうがいい”って言うんだけど」と暴露したうえで、大先輩の北大路欣也(77)がずっと見ているため好き勝手はできなかったと、苦笑しながら振り返った。

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