■歴代初!? 日本語が苦手なウルトラマン

 このほかにも、数多くの要素がこれでもかというほど詰め込まれているのも、人気の理由。

 主人公である『ウルトラマンゼット』のキャラクターも、間抜けな感じが親しみを与えてくれる。事前に公開されていた決め台詞「ご唱和ください、我の名を! ウルトラマンゼーット!」という掛け声が「謙譲語なのに一人称が慇懃無礼な”我”」という、日本語として不自然なものだったため、察しのいいファンは気付いていたようだが、これまでのウルトラマンにはない斬新な設定があった。

「ゼットは未熟さのある若い戦士で、まだ地球語が苦手(笑)。“お前の力が必要なのでございます”“参りましたな。地球の言葉はウルトラ難しいぜ”などなど、迷言を連発し、毎回一体化している地球人・ナツカワハルキ(平野宏周)と神秘性ゼロのフランクなやり取りをしています。この親しみやすいキャラが人気なんですよ。

 もちろんアクションもカッコよく、第3話では”敵の毒霧で苦しむ””あえて敵の凶器攻撃を胸で受け止めてから反撃する”という、プロレスをイメージした凝ったアクションをする回もありました」

 また、先述の『ウルトラマンジード』や『ウルトラマンゼロ』が本編に助っ人として一時的に参戦したり、『ウルトラマンオーブ』に出演して以降絶大な人気を誇るライバルキャラ・ジャグラスジャグラー(青柳尊哉)が素性を隠し、『ストレイジ』のヘビクラ隊長として暗躍をしていたりと、過去に登場した人気キャラクターたちが、ストーリーを大いに盛り上げている。

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