■「心は小学生」の三浦春馬さん

 そんなささくれだった心を穏やかにしてくれるのが、散財キャラの猿渡慶太(三浦春馬さん)。

 猿渡は33歳という設定だが、心は好奇心旺盛な小学生だ。だからこそ、早乙女に「玲子さんのことどう思っているの?」などと聞いてしまうし、手描きの豆皿で励まそうとする。この単純さと幼さのミックスが萌えるし、泣ける。三浦春馬さんの笑顔から、複雑な駆け引きなど気にしなくて良かった、自分の子ども時代を思い出して泣けるのだ。

 そんな両極端の間に挟まり、リアルな青年像を好演しているのが、板垣純役の北村匠海(22)。貯金2000万円を目指し、恋人にも公務員を選び、目の下に黒々とクマを作りながら、データ打ちのバイトにいそしみ、小さな弟妹に弁当を持って帰り……。ひたすらまじめさが前に出ていて、応援したくなる。

  1. 1
  2. 2
  3. 3