しかし、9日に再放送された第1話で副音声を務めた伊集院光は、彼女の演技についてこう語る。

「この演技に田中みな実の真面目さと不器用さが両方出てる感じがして。(中略)監督の『こうしてほしい』をまっすぐ考えてやってると思うんですよ。それでちょっとまた香ばしくなってるっていうとこがいいんです」

 なるほど、ぶりっ子と呼ばれていたときも、闇キャラを語っていたときも、美のカリスマと謳われてからも、彼女は常に真面目に不器用に、役に取り組んできたのかもしれない。その一途な姿勢が、一種の狂気として、バラエティ的なキャラクターに昇華していったのかもしれない。

 礼香とみな実。その姿が、なんだか二重写しになって見えた。

(文・飲用てれび)

テレビの中の女たち

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