一つひとつのエピソードや語りが、彼女の“素朴”で“真面目”な輪郭を描き出す。以前、くりぃむしちゅー・上田が小島瑠璃子を評して「親御さんが見える」と言っていたけれど、上白石萌音には(ということは萌歌にも)それ以上にくっきり見える。太線で親御さんが見える。祖父母まで見える。「性格が…」と思わず口を開きそうになる。

 だが、番組冒頭、彼女は車の中でこう語っていた。

「この人素敵って思ってもらっていたとして、でも私そんなに綺麗な人間じゃないですよって思う。一部ですよって」

 なるほど、「性格がいい」と言いたくなる芸能人も、メディアに映し出されるのはその人の一部だ。うかがい知れない私生活があり、私生活を知ったとしてもわからない人となりがある。そんな当たり前のことを改めて思い出す。彼女の謙虚さがそれを思い出させてくれた――。と、そんな上白石の“謙虚さ”に、また「性格が…」と言いたくなってしまうわけだけれど。

(文・飲用てれび)

テレビの中の女たち

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