西野七瀬が「デビューシングル3列目」から乃木坂46のイメージを形作るにいたる軌跡【アイドルセンター論】の画像
※西野七瀬/画像は本サイトの記事(https://taishu.jp/articles/-/57853)より抜粋

なぜ彼女たちは「センター」に立ったのか⁉
アイドルセンター論
乃木坂46 西野七瀬(前編)

 アイドルグループにとって、センターとは組織の顔であり象徴でもある。センターに選ばれる人間が誰であるのかによって、グループの方向性が変わるものだ。本連載ではセンターポジションに立った経験のあるアイドルに焦点を当てて、それぞれの魅力に迫っていく。

 乃木坂46は同じ坂道シリーズである欅坂46平手友梨奈のようにグループを象徴する“不動”のセンターを置かず、2012年の結成から流動的にセンターが移り変わっていったグループである。そんなグループにあって、8thシングル『気づいたら片想い』でセンターに抜擢され、以後グループ最多となる7回(Wを含むセンター)ものセンターを経験したのが、西野七瀬だ。

 AKB48のライバルという看板を背負いスタートした乃木坂46。その看板を脱ぎ捨て、乃木坂46というブランドを自分たちで作り上げる段階を、精神的支柱である生駒里奈がセンターとして背負ってきたのであれば、西野はそれを確固たるものにしていったというイメージで語るのがしっくりくる。そんな西野も当初からセンター然としていたわけではない。

 西野は乃木坂46の1期生として加入。デビューシングル『ぐるぐるカーテン』の選抜メンバーに選ばれたが、当時は3列目の立ち位置だった。決して目立つ存在ではなく、内向的で自己主張をしないタイプという印象だったことはファンの間での共通認識だろう。乃木坂46のオーディションも自発的に受けたものではなく、母親に勧められて受けたものだった。

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