なぜ彼女たちは「センター」に立ったのか⁉
アイドルセンター論
乃木坂46 西野七瀬(中編)
アイドルグループにとって、センターとは組織の顔であり象徴でもある。センターに選ばれる人間が誰であるのかによって、グループの方向性が変わるものだ。本連載ではセンターポジションに立った経験のあるアイドルに焦点を当てて、それぞれの魅力に迫っていく。
前回(/articles/-/82242)は乃木坂46における西野七瀬の軌跡を概観してきたが、2回目となる今回からは西野とセンターについて考えていきたい。
「西野七瀬には、いくつもの意外な部分がある。自分について多くを語らないから、意外に思うだけなのだろうか? 彼女の魅力はその神秘性にある」
とは西野七瀬1stフォトブック『わたしのこと』(集英社)の帯に記された総合プロデューサーの秋元康の言葉だ。秋元のこの言葉は非常に的確に彼女の輪郭を捉えているのではないだろうか。確かに彼女には歌やダンス、ルックスといった外的な魅力では捉えきれないものがある。
「なーちゃんが乃木坂を変えたと思ってます。いまの乃木坂の儚いイメージを作り上げたのはなーちゃんなんですよ」(『EX大衆』2018年5月号)