■北京飯制覇をしたいが…

 北京飯はいうなれば、中華風玉子丼の豚天ぷら載せ。脂身の少ない内モモ肉に塩と醤油で下味をつけ、溶き卵にくぐらせ、食感をよくするため小麦粉ではなく、片栗粉をまぶしてラードで揚げたものが、とろとろで甘じょっぱい玉子焼きの上に載っている。ジャンクなカツ丼の面持ちだが、やはり町中華の風味漂う一皿。古畑も驚いて当然だ。

 サクサクの衣をまとった豚天がまずたまらない。ビールのお供に単品ででも食べたいが、プラス50円で玉子を1.5倍増しできる「厚玉子」や、カツ丼などと同じいわゆる“頭”は昔からメニューにあっても、豚天トッピングは最近までメニューになかったという。台湾ラーメンも気になるので、上に乗るミンチも別皿でもらって味見してみたが、これも北京飯にも載せられる。お茶漬けを意識し、あられと梅干しが載った「あんかけ北京飯」もいずれ試してみたい一品だ。

 番組は入れ違いで確認しようがなかったが、BS日テレの酒場めぐり番組『古畑前田のえにし酒』などでMCも務める古畑のこと。きっと巧みに食レポもこなしたことだろう。彼女が番組で紹介する前も、新日本プロレスの「レインメーカー」ことオカダ・カズチカさんが、昨年10月放映の『ダウンタウンDX 名古屋』(読売テレビ系)で北京飯愛を語っている。

 というのも、オカダさんは安城出身。小堤店が行きつけで、今も帰省すると、よく家族と食べに行くらしい。店側も手作りの餃子をよく名古屋での試合に差し入れる間柄。おまけに店内には色紙や大会ポスターが貼り出され、スタッフのユニフォームもレインメーカーTシャツという力の入れようだ。

 また、SKEでは安城出身で元メンバーの小畑優奈が昭和町店と交流を持ってきた。なんでも店主の娘と小中学校で同級だったとかで、推しのムードがはんぱないのである。数々のグッズが飾られ、半ば聖地化している様子を見ると、インスパイアを含めた、すべての北京飯を制覇したい欲求に駆られてしまうのだった…。

(取材・文=鈴木隆祐)

アイドル食堂

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