田中みな実の重層化するイメージは「見飽きたものを目新しいものと再解釈する」テレビを体現している!?の画像
田中みな実

テレビの中の女たちvol.33田中みな実

 南海キャンディーズの山里亮太は、番組を見た感想を語る。

「あえて別にすっぴんで語らなくてもいいんじゃないかなってとこで、すっぴんで語ってポテンシャルの高さを引き出すんだけれども、『私なんか全然客寄せパンダだから』って、あまり思ってなさそうな感じを語る姿がすごい最高だった」(『アウト×デラックス』フジテレビ系、2020年10月29日)

 彼がそう語るのは、10月27日に放送された『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK総合)で密着されていた田中みな実についてだ。かつては不仲を標榜していた両者。現在は“和解”しているとはいうものの、今でも時折こうして山里から田中へ皮肉めいたコメントが投下されることがある。

 確かに、『プロフェショナル』の番組冒頭で、彼女はすっぴんのような顔を晒して語っていた。

「求められることってすごく怖くないですか?」

 今回の番組で改めて感じたのは、なかなか焦点を結ばない田中のイメージだ。彼女は一方で、テレビをはじめとしたメディアの期待に十二分に答えようとする自分を繰り返し語った。

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