■新グループ「E-Girls」結成でようやく成功を掴む

 Dreamに逆転のビッグチャンスが訪れたのは、2011年4月24日のことだ。LDHに所属する3つの女性グループ「Dream」「Happiness」「Flower」を中心にした新たな多人数グループ「E-girls(当初はE-Girls)」の誕生が発表されたのだ。デビューから11年、高本らの加入から9年後のことだ。なお、残されたDreamの唯一のオリジナルメンバーだったKana(橘佳奈)が脱退したため、高本がDreamの、そしてE-girlsの最年長メンバーとなり、その後(2013年)は後者のリーダーに就任した。

 苦節9年、今までの苦労が嘘だったようにE-girlsは売れた。シングルはすべて、オリコンチャートの上位に。コンサート会場はアリーナクラス。複数のCMにも出演。NHK『紅白歌合戦』の常連にもなった。

 だが、その過程で、Dreamからはメンバーが1人、また1人と辞めていき、ついに高本、Ami(中島麻未)、Shizuka(西田静香)の3名だけになってしまう。E-girlsのブレイクで、Dreamのシングルも以前よりは売れるようになったが、グループ単体で大きく浮上した……という印象は残せなかった。そして、2017年に遂にDreamの活動終了が発表される。それは、彼女たちがE-girlsからも離れることを意味していた。

 ラストステージは、同年7月16日、さいたまスーパーアリーナで行われた「E-girls LIVE 2017 ~E.G. EVOLUTION~」だ。これは華々しいものだったが、結成から17年半も活動したDream単体の解散ライブは行われなかった。

 脱退後、「チーフ・クリエイティブ・マネージャー」なる肩書でスタッフ側に回ることが発表された高本だが、2020年1月にはE-girlsの最後を見届けることなくLDHを離れている。なお、現在は主にフォトグラファーとして活動している彼女のInstagramのアカウントは「aya_dream04」というものである。

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