■“アイドル”という言葉を大切にし、卒業後もそれを守る

 和田は、女優業やバラエティ番組出演には積極的ではなく、その方面のソロ活動はあまりなかった。だが、美術、芸術、そして仏像への興味から、単独で出演していたラジオ番組『アンジュルム和田彩花のビジュルム』(東海ラジオ)で美術鑑賞リポートをやったり、美術関連のWeb連載を持つなどした。また、関連した書籍も数冊出している。公式プロフィールにはないが、大学に進学し美術史を学んでいたともいわれている。

 2019年 6月17日、Juice=Juiceの宮崎由加が卒業したことにより、和田は遂にハロプロ最年長となる。だが、それは1日だけのことだった。何故なら、翌18日には自身の卒業ライブが日本武道館で行われたからだ。

 ここで彼女は、手紙を読む形式ではなく、自分の言葉でファン、スタッフ、メンバーへの感謝の言葉を残した。そして、最後に彼女はこう言った。

「私はアイドルの解釈の幅を広げるために、またステージに戻ってくることが次の夢であり、次のやりたいことなので、それに向かって頑張っていけたらいいなと思っております」

卒業後の和田は、自らの作詞による楽曲を発表し、ソロライブを行い、美術方面の仕事の幅をますます広げている。最後に、彼女の公式サイトに表示されるメッセージを紹介したい。

「私が女であろうが、なかろうが、 私がアイドルであろうが、なかろうが、 私の未来は私が決める  こんなことを口にせずとも叶えたいものだが、 口にしなければ未来を自分でつかむことは難しそうだ  だから、私は口にする 私の未来は私が決める 私は女であり、アイドルだ、」(原文ママ)。

(文/ミゾロギ・ダイスケ)

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