たとえば、地元・板橋へのメッセージを求められた野呂は答える。

「商店街が盛り上がってますね。これからも買い物します」

 その他、婚約相手と行きたい板橋区のスポットを聞かれると、野呂は「私の地元が西台というところでして。西台のダイエーにお連れしたいなと思います。幼少期をダイエーで過ごしましたので」、板橋区での”お忍びデート”を聞かれると「東武練馬のほうにイオンモール、でっかいのがございまして。そちらのほうにちょっと、ペットのグッズを見に行ったことはありました」などと答えた。彼女はしばしば自分を「板橋の凡人」と呼ぶが、その自称どおりの質疑応答が続く。

 今回の記者会見、もちろん野呂の婚約は本当だ。けれど、大仰な前フリや、たくさん並べられたパイプ椅子にたった5人の記者、金屏風の前で板橋関連の質問に答える着物姿の野呂といった設定は一種のコント。中居らに振り回されて困惑する野呂の表情が笑いを誘う。

 思えば、彼女はこんなことを語っていた。

「(『バカ殿様』の)腰元になるの、めちゃめちゃちっちゃいときから夢だったんで」(『桃色つるべ』関西テレビ、2020年11月6日)

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