あるときダチョウ倶楽部と志村けんがやっているラジオに、DVDの宣伝で出演した野呂。志村好きの彼女は変なおじさんのコスプレをしていった。それが気に入られ、次のクールから『バカ殿』のメンバーに入れてもらったという。

 ただ、最初のころは志村に怒られたこともあるようだ。子どものころから志村のコントを見て育った彼女は、リアクションのイメージが頭の中にある。だから『バカ殿』でも、“いかにも”なリアクションを大げさにとった。

 すると、志村から飛んだのは「いまのリアクションは何だよ」との指摘。たとえコントであっても、いや、コントであるからこそ芝居としてのリアリティにこだわる志村にとっては、彼女の“いかにも”な演技が目に余ったようだ。

 そんな彼女は振り返る。

「志村さんがお亡くなりになったときに、志村さんの特番みたいなのあったじゃないですか。あれで、歴代出演してた人の名前が出たときに自分の名前が出てきて。『板橋の凡人が?』みたいな。ひとりで言ってしまうぐらい驚いて。私って、売りきれないけど、すごいことはやったなっていうのは」

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