■『鬼滅』が全国紙5紙をジャック!

 この12月4日は、『鬼滅の刃』(集英社)コミックス最終23巻の発売日だったのだ。

『鬼滅』は、人を襲う鬼を倒し、そして鬼と化してしまった妹・竈門禰豆子を救うべく主人公・竈門炭治郎が戦う姿を描いた「日本一慈(やさ)しい鬼退治」と呼ばれる漫画作品。10月16日に全国公開されたアニメ映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は、累計興行収入が275億円を超えて歴代興行収入2位を記録し、いまだに上映中の大ヒットとなっている。

「『少年ジャンプ』誌上での連載は今年5月に終了しましたが、単行本の最終巻が『るろ剣』と同日の4日に発売されたんです。炭治郎を筆頭にメインの15キャラが、4日の読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、日本経済新聞、産経新聞の朝刊5紙で、それぞれ3人ずつ3面にわたって登場する“新聞ジャック”を行ったんです」(前出の専門誌記者)

  新聞には原作者の吾峠呼世晴による、

《応援してくださった皆さま、本当にありがとうございます。たくさんの方に助けていただき、支えていただきました。皆さまの歩く道が幾久しく健やかで、幸多からんことを心から願っております》

 というメッセージも1面を使って掲載され、計4面の広告が各紙で展開されるという空前のキャンペーンとなった。

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