■いまは空しい「もし続編があったら俺出れねぇじゃん(笑)」
ちなみに、福田監督は「鴨太郎に必要となるクールな悪役らしい一面と、センシティブで繊細な一面を演じるポテンシャルを春馬くんが持っている」「春馬くんは鴨太郎を演じるのに完璧と言えるポテンシャルを素で持っていると認識していたので、春馬くん以外は考えられなかった」と、三浦さんの演技力を高く評価していた。
「福田監督は気に入った役者を何度も使う傾向があります。鴨太郎は三浦さんにとっては初の本格的な悪役で素晴らしかったですが、福田組でおバカキャラをやる三浦さんも観てみたかったですね」(前出の映画ライター)
18年の『FINE BOYS』のインタビューで三浦さんは、
「実は今までいわゆる“悪役”をやったことがなかったんですよ。僕にとっては初めての悪役という意味でモチベーションも高かったし、早く現場に入りたいなと思いました」としつつも、
「福田さんなので、“おもしろ”ができるのかなと思ってたら、僕の役にはコメディ部分がまったくなかった(笑)。今回は残念でしたけど、そこはまたいつか、違う作品で関われたらなって思ってます」
としていたが、それを果たすことなく三浦さんは旅立ってしまった。
伊東は終盤で倒されるため、メイキングインタビューの「もし続編があったら俺出れねぇじゃん(笑)。それが悔やまれるくらい楽しい現場だった」と話していた三浦さん。ほかの福田監督作品でバカをやる三浦さんの姿が、見てみたかったーー。