AKB48が毎年行なう特別記念公演「どのグループよりも初期からの伝統を大切にしてきた」【周年ライブの魅力再確認】の画像
前田敦子

 アイドルグループにおいて結成日やデビュー日は大切なもの。定期的に周年ライブを開催するグループ、開催しないグループがあるが、今回はあえてその両者に触れていきながら、それぞれの周年ライブのよさを再確認したいと思う。

 現在、15周年を迎えたAKB48は東京・秋葉原のドン・キホーテ8階に専用劇場がオープンした12月8日を結成記念日として、毎年特別記念公演を行なっている。

 特徴的なのは、どんなにグループの規模が大きくなっても、12月8日は原点であるAKB48劇場でファン250名を前にパフォーマンスするということ。ファンが特別記念公演を劇場で見るのは至難の業で、2012年に行なわれた7周年特別記念公演は応募倍率254倍という驚くべき数字を記録している。公演に出るのは初期は選抜メンバーが中心であったが、5周年以降は全メンバーが登場。普段は16名でパフォーマンスしているステージに全員は上がりきれず、ステージ下で歌うメンバーがいるのも特別記念公演ならではの光景だ。また開演前には劇場のシンボルである2本の柱にメンバーがAKB48カラーのピンクのテープを巻く儀式も行なわれている。

 過去の特別記念公演でもっとも印象的だったのは、2015年に行なわれた10周年。秋葉原の街に10周年を祝う旗が並び、劇場には12月8日を祝うカウントダウン時計。前田敦子大島優子篠田麻里子秋元才加らレジェンドOGがステージに登場し、現役メンバーとこの日限りのスペシャルパフォーマンスを行なった。さらに10周年で忘れてならないのは、その2日前に都内ホテルで行なわれた『AKB48劇場オープン10周年記念祭』だろう。2008年に50400円という高額で販売された2周年フォトアルバムを購入したファンのみが参加できたイベントで、2周年の時期に在籍していたメンバーが大集合。すでにファンを辞めた古参ファンも集まり、さながら同窓会のようであった。またAKB48グループ総監督の役職が1期生の高橋みなみから9期生の横山由依に引き継がれ、ここからAKB48の第2章が始まったとも言われる。

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