ともさかの父は美容師で、今でも髪を切ってもらうという。父はヘアメイクの仕事もやっており、所属事務所の社長が現場に来ていて、持ち歩いていた家族写真で彼女を見初め、やがてデビューに至った。

 12歳の時にトヨタ「エスティマ」のCMで媒体に初お目見えし、本格的なドラマ出演は同年6月放送のNHKの『コラ!なんばしよっと』だった。そして95年、日本テレビ系のドラマ『金田一少年の事件簿』でヒロイン・七瀬美雪役を演じ、一躍脚光を浴び、テレビアニメ版のエンディングテーマも歌った。

 歌手としても高い評価を受けており、96年4月発売の『エスカレーション』は秋元康作詞で、オリコンチャート最高8位を記録。99年1月にリリースされた7枚目のシングル『カプチーノ』も名曲の誉高い。その作詞作曲を手がけたのは、デビュー2年目の椎名林檎だった。以来、二人は親友の間柄と聞く。

 椎名は彼女と最初に会った際、「なんて美しくてなんて悲しい形をしているんだ」と思ったという。その感覚は自分にもよくわかる。『金田一…』では主演の堂本剛のファンに嫉妬され、嫌がらせを散々されたと当時報道されており、よけい悲壮感が伝わってきた。

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