■メリー喜多川名誉会長の5時間インタビューでI氏が退社を決意

「しかし、この“公開謝罪”から約半年後の2016年8月、SMAPが同年末をもって解散することが発表されるんです。そして2017年には稲垣、草なぎ、香取が、前年に辞めていたチーフマネージャーのI氏を追ってジャニーズ事務所を退社し、新しい地図として再スタートを切ることになります。

 当時のSMAPといえば、今の以上に老若男女問わず愛された国民的グループでした。ジャニーズ事務所の躍進に大きく貢献し、世界的な人気も誇っていました。そんなSMAPですら、事務所の意向、派閥争いに巻き込まれて全国放送のテレビ番組で謝罪させられ、居場所をなくし、新しい地図の3人は辞めていったんです。そして、2年後の2019年3月で中居も退所することに。

 このSMAP解散騒動を、当時、内部から見ていたジャニーズタレントも、大いに動揺したのではないでしょうか」(前出の芸能プロ関係者)

 SMAP解散騒動のきっかけとなったのが、2015年1月の『週刊文春』(文藝春秋)に掲載された、メリー喜多川名誉会長の5時間にわたるインタビューだったとされる。

 記者からの「ジャニーズに派閥が存在するのか」という質問に、メリー氏は「ジュリー以外に(誰かが)派閥を作っているという話は耳に入っていません。もし、うちの事務所に派閥があるなら、それは私の管理不足です。事実なら許せないことですし、あなた方にそう思わせたとしたら、Iを注意します」と派閥の存在を否定。

 メリー氏はインタビューの場にI氏を呼びつけ、I氏の前で「もしジュリーとIが問題になっているなら、私はジュリーを残します。自分の子だから。Iは辞めさせます。それしかない」とも語った。

「この一件もきっかけとなり、I氏はジャニーズ事務所退社の意思を固めていったとされています。この『週刊文春』のメリー氏のインタビューから1年後の2016年1月にSMAP解散騒動が噴出し、メンバーの公開謝罪へと至るんです。

 現在のジャニーズ事務所を形作ったと言われるほど大貢献してきたSMAPですら、メリー氏やジュリー氏に気に入られない限り、つまり“ジュリー派”に入らなければ、事務所内でいいポジションを得ることができない、それどころか粛清されるということが明らかになってしまったわけですよね」(前同)

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