長瀬が次に出演したのも学園ドラマだった。矢沢永吉のテレビドラマ初主演作『アリよさらば』(1994年/TBS系)である。そこには、小沢真珠小島聖西野妙子らが女子生徒役で出ていた。やがて悪役が似合う女優としてのイメージを確立する小沢も、当時はアイドル路線。小島は映画『タスマニア物語』(1990年)のヒロイン役で知られる。のちに小室哲哉プロデュースのユニット「dos」のメンバーとして再デビューする西野は、アイドル歌手業が不発で女優業に方向転換を図った頃だった。

 その後、農業など多方面で活躍していくTOKIOのCDデビューは1994年9月のことだ。その最年少メンバーにしてフロントマンである長瀬のスター性や存在感は、作品を背負う役割にふさわしく、1995年の『カケオチのススメ』(テレビ朝日系)以降は主演が定位置となる。

 なお、『カケオチのススメ』では、所属していたアイドルグループ「ribbon」が自然消滅状態で、女優として売出し中の永作博美がヒロインだった。超童顔の永作は、同年の『さんかくはぁと』(テレビ朝日系)では高校生を違和感なく演じただが、実年齢は城島茂と同じ1970年生まれで長瀬より8歳年上だ。

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