■名作『白線流し』のヒロイン・酒井美紀は今や企業の取締役

 10代の長瀬にとって代表作といえるのが『白線流し』(1996年/フジテレビ系)だろう。連続ドラマ終了後、2005年までに5本の続編が制作されたロングシリーズとなった。この作品のヒロインは、2021年3月に「株式会社不二家」の社外取締役に就任することが発表された酒井美紀である。彼女は1993年にアイドルとしてCDデビューしたが、当時は“アイドル冬の時代”であり歌手活動はパッとせず。『白線流し』はテレビドラマデビュー作だった。

 以後2作の長瀬は珍しく助演が続いた。まず、東山紀之少年隊)主演で、元おニャン子クラブ渡辺満里奈も出演していた『Dear ウーマン』(1996年/TBS系)で主人公(東山)の弟を演じる。

 続いて80年代の青春群像を描いたシリーズの新作『ふぞろいの林檎たちパートIV』(1997年/TBS系)では、中谷美紀とともに主人公(中井貴一)らと交流する90年代の“ふぞろいの林檎”として登場したのだ。

 なお、中谷も菅野美穂と同様に「桜っ子クラブさくら組」出身だ。ただし、彼女は同グループ唯一の音楽活動での成功者で、同年、「中谷美紀 with 坂本龍一」名義で発売した『砂の果実』という楽曲をヒットさせていた。

 そして、翌1998年に新成人の青春群像劇『Days』(フジテレビ系)で主役に復帰した長瀬は、中谷美紀、菅野美穂と再共演を果たしている。

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