■アニメ収録でも「キムタク」伝説は健在

「鈴木敏夫プロデューサーが視聴者の質問に答えるツイッター連動企画では、木村を起用した理由について《娘がいいと言いました》としていましたが、さらに詳しい話を12年に『鈴木敏夫のジブリで汗まみれ』(TOKYO FM)でしていました。それによると、キッカケは木村がジャニーズ事務所を通じて逆オファーしたのを機に、鈴木プロデューサーは木村に興味を持った。それまではさすがに“キムタク”を知ってはいましたが、ドラマや歌は聞いていなかったそうです」(専門誌記者)

 今回のツイッター企画でも話題になっているが、木村についてもう1つ、驚くべきエピソードを鈴木プロデューサーは語っていた。

「木村がドラマや映画の台本を現場に持ち込まないのは有名な話ですが、木村はこれを『ハウル』の収録でも貫いたんです。膨大な量の台本を暗記するだけでもすごいですが、宮崎監督は厳しいダメ出しで、演技プランの訂正も多いことで知られています」(前同)

 たとえば、97年の『もののけ姫』には美輪明宏(85)が犬神様こと“モロの君”として出演しているが、美輪に宮崎監督は「実は猪神様の乙事主(オッコトヌシ)とかつて男女の関係にあった」という裏設定をいきなり要求してきたことがメイキング映像で明かされている。ただ台本を暗記したり、事前に演技プランを立てていても、通用しないことがあるのだ。それでもやり切った木村の俳優としての実力には、流石というほかない。

 ちなみに、先述の『ジブリで汗まみれ』で、鈴木プロデューサーは木村は「スムーズに速やかに収録が終わった」と振り返っていた。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4