テレビの中の女たちvol.52 齊藤京子(日向坂46)
名コンビの誕生を予感させた。
3月31日から始まった新番組『キョコロヒー』(テレビ朝日系)。そこでMCを務めていたのが日向坂46の齊藤京子と芸人のヒコロヒーなのだけれど、この2人のやり取りが面白かった。
番組はヒコロヒーが外の喫煙所でタバコを吸うところから始まる。スタッフに向けてヒコロヒーが語る。
「こんなこと言っていいかわかんないですけど、まったく見えてない。台本も前日に送っていただいて隅から隅まで読んだんですけど、わかってないです。読めば読むほどわからなくなりました」
そうぼやくのも訳のないことではない。ヒコロヒーと齊藤の間には、これまでなんの接点もない。しかも、番組のテーマはダンス。アイドルとして活動する齊藤はともかく、ヒコロヒーにはダンスのイメージはない。初対面の2人が、深夜に、ダンス番組というこれまであまり類例のない種類の番組をやる。ヒコロヒーならずとも、見ているほうもまったく見えない。
が、2人のトークが始まると、そのロートーンなやり取りに徐々に引き込まれていく。特に、齊藤の会話のハズし方が可笑しい。たとえば、オープニングの会話。演出上、初対面の2人が収録開始まで廊下ですれ違ったりしないようスタッフが気を配っていたというトークの最中、齊藤は唐突に話題を切り替える。