●アンペアの目安は?
「50Aだったら、3LDKクラスの広いマンションや一戸建てに対応できる容量です。世帯数や電気の使用量にもよりますが、ご自宅が2LDKのマンションなら、50Aだと少し多めの容量になっていて、割高の電気料金を支払っている可能性があります」(前同)
目安としてはワンルームマンションなら「20〜30A」、逆に広めの戸建ては「60A」が最適だという。
前出の二宮氏も、アンペア数の変更を見直しの第一歩に挙げる。
「アパートなどでは、新築時に30Aに設定されています。しかし、ペットなどがいて一日中、家電のスイッチが切れない家庭が入居すると、高いアンペアへ変更するケースがあります。そういう高いアンペア数の契約が残ったままの部屋に、引っ越してしまうこともあるので注意が必要です」
しかし、アンペア数の変更には電気工事が伴うケースもあり、賃貸住宅の場合、家主の許可が必要になるので、必ずしも変更できるとは限らない。また、支払い方法がクレジットカード払い限定などと条件があるが、「基本料金ゼロ円」をうたう新電力会社もあるので、条件をクリアできる人は検討の余地はありそうだ。
たとえ、基本料金の見直しはできなくても、使用料金の見直しはやるべきだろう。電力各社では、1KWh(キロワットアワー=1時間の消費電力)ごとに単価が決められている。たとえば、東京電力などでは、1か月あたりの消費電力は「ゼロ〜120KWh」「121〜300KWh」「301KWh〜」の3段階制になっており、段階が上がるごとに単価が上がる。
「新電力会社の中には、2段階目、もしくは3段階目から単価を安く設定したり、段階の壁を取っ払って単価を統一している会社もあります。検針票に月のKWhが記載されているので、それを参考にプランを見直したらいいでしょう。たとえば、東京電力と契約し、常時300KWhをオーバーする世帯だと、単価を統一している会社へ乗り換えると電気料金が安くなる傾向にあります」(前出の東氏)