結局、『Ｖ．マドンナ～』は不発に終わり、人気ブレイクとならなかった宇沙美は、主演が決まっていたドラマ『ジャンプアップ！青春』（１９８６年／日本テレビ系）も撮影前に降板し、そのまま引退してしまった。
中村は続いて、『週刊ヤングジャンプ』（集英社）の連載コミックを原作とする映画『ザ・サムライ』に出演。この作品は「ミス・セブンティーンコンテスト」出身のアイドル・松本典子がヒロンだった。『ザ・サムライ』はまた、中村にとって貴重な主演作であり、以後は助演でのドラマ出演が続いた。
１９８５年１月から放送された『毎度おさわがせします』（ＴＢＳ系）のヒロインを演じて人気が爆発した中山美穂は、ドラマ出演に重きを置く新しいタイプのアイドルだった。そして、１９８６年１０月からはなんと２本のドラマに掛け持ち主演している。
１本が『スケバン刑事』シリーズ（フジテレビ系）の亜流作品『セーラー服反逆同盟』（日本テレビ系）で、もう１本が『な・ま・い・き盛り』（フジテレビ系）である。そして、『な・ま・い・き盛り』で、超多忙な中山の相手役として起用されたのが中村だ。このドラマは人気作となり、彼の知名度、評価もアップした。
