■NPBは国に補償を求める姿勢
4月19日に行われたプロ野球(NPB)とJリーグによる「新型コロナウイルス対策連絡会議」において、プロ野球の斉藤惇コミッショナーは「1年前と今では積み重ねたラーニング(知識)は全然違う。緊急事態宣言イコール無観客というジャッジはできるだけ避けていただきたい」と語っていた。
また、Jリーグの村井満チェアマンも感染予防策を徹底してきたとしたうえで「(コロナ禍の状況で)1000試合以上でお客様を迎えたが、観客席からのクラスター発生は一件もない」と述べている。
しかし、緊急事態宣言の発令決定により、自治体の要請に従わざるを得なくなった。
これを受け、斎藤コミッショナーは4月24日、オンライン会見で「合理的な説明、経済的な補償がなければ簡単には受け入れられない」と強い口調で述べ、チケット払い戻しに伴う手数料などを政府や自治体に求める考えを示した。
「関係各所にいっさいの根回しをしないまま、言い方は悪いですが、菅首相が“ノリ”で、このタイミングでの緊急事態宣言、そしてプロ野球などの無観客を決めたような感じだといいます。現在、周囲の閣僚は菅首相のイエスマンばかりで、誰も意見は言えないそう。菅首相は、一事が万事そのような感じで、根回しなく物事を決めていくタイプだそうです。
しかし、百貨店や遊園地への補償はあまりにも少なく、プロ野球の無観客開催には、今のところ補償は提示されていない。そのような政府の対処に、渡邉氏はブチギレているようです。さらに、NPBが国を訴える可能性もあるといいます。そして、そのバックには渡邉氏がいる、と。
渡邉氏の“懐刀”として知られる読売新聞グループ本社代表取締役社長で、読売新聞東京本社代表取締役社長の山口寿一氏(64)が陣頭指揮を執って、動いているといいますね」(前出の夕刊紙デスク)
読売グループのドン・ナベツネと、菅首相という日本のトップ。とてつもない権力を持った両者、恐竜のような2人が今、真正面からぶつかろうとしている――。