グループに変革を望む者とそうではない者がひしめき合うなかで、大島はファンの民意を反映し1位にランクイン。歴史的快挙とも言えるこの出来事は、一生懸命さ、人柄の良さといったファンが応援したくなるような大島の人間性に惹かれた一般層が多く参加したことでもたらしたものと言えるだろう。そして、それは総選挙の規模が大きくなったことと無関係ではない。

 初となる前田以外のセンターとなった大島。センター交代にネガティブな意見も飛び交うなか、17thシングル『ヘビーローテーション』では初動売上50万枚を突破し、前作『ポニーテールとシュシュ』から大きく売上を伸ばしたほか、レコチョク週間ランキングの5部門のウィークリーランキングで5冠を達成、2011年度、2012年度のオリコン年間カラオケチャートで2年連続1位という快挙を成し遂げることになる。

 このシングルによってAKB48の楽曲は全国にまで浸透し、国民的ソングとして長期間愛される楽曲になった。AKB48がこれまでにリリースしてきたシングルの売上という観点からは大きな印象を残していないが、その後のAKB48の国民的アイドルグループへの足がかりを作ったという意味でこのシングルは大きな意味を持っているはずだ。

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