■SETのギャグを全部メモって

――三宅さんは、79年に劇団『スーパー・エキセントリック・シアター(SET)』を結成。リーダーが率いる『コント赤信号』は、80年にテレビデビューを果たしている。

三宅 3人の中で、一番最初に売れたのがナベだよね。『花王名人劇場』(関西テレビ)でデビューした後、『笑ってる場合ですよ!』(フジテレビ系)とか、いろいろなネタ番組で、コントを披露するようになって。その頃、ナベがSETの芝居を、たまに観に来てくれたんだけど、俺たちのギャグを全部、メモるんだよ!

渡辺 終了後に楽屋に行って、「今日のギャグは、明日にはテレビで観られます。産地直送ギャグでございます。ありがとうございます」とか言って(笑)。

三宅 どんどん、コントのネタを作っていかなきゃいけない時期だったんだろうけど、差し入れも何も持ってこないんだよ(笑)。

渡辺 そうでしたか(笑)。

三宅 でも、ナベが楽屋に来ると、いつも俺のカバンを持って、後ろからついてきてくれたよな。

渡辺 落研の先輩は、雲の上の存在ですから。

三宅 それを見た劇団員が驚いたんだよ。「売れっ子にカバンを持たせてる座長はすごい!」って。それで、劇団がまとまった(笑)。

渡辺 あっ、産地直送でギャグをもらったけど、僕も貢献してたんですね(笑)。

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