■平家の子孫が営む加仁湯
北関東の双璧と言えるのが、加仁湯温泉・加仁湯(栃木県日光市)と、法師温泉・長寿館(群馬県みなかみ町)だろう。
加仁湯は泉質が異なる5つの源泉が自慢で、そのうち「第二・第三露天風呂」が混浴になっている。
「一般車で入れない奥鬼怒の秘境にあります。宿のバスで送迎してもらうか、ハイキングコースを歩いて訪れてください」(大黒氏)
また、全国には源平の争いなどで敗れた平家落人が逃げのびたとされる場所が点在するが、加仁湯は、平家の子孫が営んでいる。
「平家の中でも本家筋です。お湯につかりながら、歴史に思いをはせるのもいいでしょう」(前同)
さらに、美人が集う温泉でもあるという。
「炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、硫黄泉という3泉質や、水素イオン濃度7.5以上の弱アルカリ性の温泉を“美肌の湯”と言います。美容効果が見込めるので、美意識の高い女性が集まりやすい」(旅行ライター)
一方、群馬の雄である長寿館は、明治時代の面影を残している。
「弘法大師が発見したといわれる源泉の上に、鹿鳴館様式の建物が被さっていて、レトロな雰囲気を味わえます」(前同)
前出の金井氏は、長寿館は“本物の混浴”だという。
「バスタオルを巻くのもNG。そのため、女性には抵抗感もあるようですが、それでも入りに来る女性は堂々としたものです」