■「主人公の友人」に定評のある市川

「今後も回想などで出演する可能性はゼロではありませんが、出番は間違いなく減る。市川が出演してきたドラマは数字が取れるというジンクスがあるだけに、ただでさえ低空飛行の『大豆田とわ子』に、“低視聴率男”のオダギリとWパンチにならなければいいのですが……」(専門誌記者)

 最近のドラマで、市川が「主人公の友人」として出演していた作品といえば、19年の『凪のお暇』や、18年の『アンナチュラル』(どちらもTBS系)が思い起こされるだろう。

 前者は平均視聴率9.9%で、最低視聴率8.6%以外は、すべて9%超。後者も、平均視聴率11.1%で最低視聴率も9.0%と好成績なうえ『ギャラクシー賞テレビ部門 優秀賞』も受賞している。

「まず『凪のお暇』での市川は、高学歴ながら地頭力が低く、転職を繰り返していた坂本龍子という役でした。追い詰められてしまい、ブラック企業でもいい、とヤケになりかけている場面を主人公である凪(黒木華)が説得する場面が、名シーンとしてたびたび話題になります。これに限らず、市川は主人公との会話劇で双方に見せ場を作ることに定評があるんです」(前同)

「もううんざりなんです。休むのも戻るのも。いい加減、前に進みたい。前向きに前向きに。そうじゃなきゃ、自分がみじめで見てられない」

 と言い出す龍子に凪が、

「前向きなところすごくステキだと思います。でもたまには後ろも向かなくちゃ自分がどこにいるのかわからなくなっちゃいませんか」

 と返し、市川が涙する、という名シーンだ。

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