■淡々とした短いやり取りもバツグン
「『アンナチュラル』では、臨床検査技師で主人公のミコト(石原さとみ)の同僚の東海林夕子という役でした。合コンを“異性間交流会”と題して相手探しに励むも、男運の悪さからたびたび酷い目にあう、という場面もありましたが、彼女とミコトとの関係が悪化した6話の石原とのやり取りが、実にリアルと好評でした」(前出の専門誌記者)
ミコトはさる事情から自分のプライベートを夕子にほとんど話していなかった。そのため夕子との間に確執が生まれてしまい、
夕子「まあいいけど別に、うちら友達じゃないし」
ミコト「そうね、ただの同僚だし」
夕子「ただの同僚なのに付き合わせちゃってごめんなさい」
ミコト「いいえUDIラボのためですから」
という、淡々とした会話の中に見えるギスギス感は、実にリアルだった。
「この回は“友達”を悪用した悪党の暗躍と対になっているような演出も多々あり、“ただの同僚”という関係の方が健全では、と視聴者に考えさせる事件でもありました。事件を通して、最後にはいい意味で互いを“ただの同僚”と呼び合い笑い合う。絶妙な距離感が見事に表現されていて、市川の演技力の高さを実感させられます」(前同)
『とわ子』でも、松たか子との掛け合いが輝いていた市川。彼女の退場が、視聴率にさらなる悪影響を及ぼさなければいいのだが……。