■コピー番組担当者はパワハラで懲戒処分過去

『THE空中サバイバル』と『奇跡のリアルタイム』の制作陣には、どちらの番組にも「制作協力」として制作会社Aの名前があるという。

「『THE空中サバイバル』と『奇跡のリアルタイム』の構成・プロデューサーも同じ人物、Aの社長が担当していたといいます。つまり、制作会社は前に放送した企画をまた作り直せばいい、といった感覚で今回やったのでしょう。似た内容の企画を同じ制作会社が請け負い、別のテレビ局で放送するのは、業界的には“あるある”でもあります。

 しかし、今回は度を越していた。字幕スーパーを入れる位置などもほとんど一緒というのは、さすがにありえない。そのため、読売テレビは指摘せざるを得なかったのでしょう。ちなみに、今回のコピー騒動で、フジテレビ局内は大荒れ。人事発表が1週間延びるという事態になっているといいますね」(前出の制作会社関係者)

 放送作家はこう話す。

「問題の『THE空中サバイバル』を企画したフジテレビのX氏は、部下にパワハラを働いて処分された人物でもあるんです」

 2018年5月、フジテレビの報道番組『プライムニュース イブニング』を担当する男性プロデューサーが部下に対するパワハラを行ったとして、同局が減給とする懲戒処分にしていたと複数のメディアが報じた。

 男性プロデューサーは言葉の上で行き過ぎた指導を行っていたとされ、男性プロデューサーの上司3人も監督責任を問われ、譴(けん)責(せき)の処分を受けた。

「これによりX氏は報道番組からは外れましたが、2019年に放送された特番でプロデューサー・総合演出を務め、番組を成功させた功績により、編成局に異動。その後は息を吹き返して、バリバリ仕事をこなしていたんですが、そんな中で今回のコピー騒動が起きてしまった。

 また、X氏はTBSでディレクター職などを経て、フジテレビに移籍した“移籍組”でもあります。問題の制作会社Aは、TBSの番組も多数制作していますから、X氏と制作会社AはTBS時代からのつながりもあって、今回も一緒に仕事をしたのではと見られていますね」(前同)

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