■ネタ番組だからこそ出せるスピード感

 内容面でも、『ザ・ベストワン』は強力な“強み”を持っているという。

「『ザ・ベストワン』は、芸人が4分程度ネタを披露して、その後に今田さんや鶴瓶さんのネタに対する簡潔なコメントが入り、そして次の芸人紹介VTRを少し挟んで、また新たなネタが始まるというスタイルを取っていて、番組に非常にスピード感があるんです。

 たまに、芸人と今田さん、鶴瓶さんが絡む“ベストワントーク”が挟まれることもありますが、これも2分程度と長くない。現在のバラエティ番組は、次々にネタを繰り出し、多くの笑いのポイントを作らないと視聴者がチャンネルを変えてしまうため、スピード感は非常に重要です。制作サイドは、このあたりを重視して番組を作っているものだと思われます。

 また、芸人たちが披露するネタも、今年3月28日の放送を例に取ると、ライスが優勝を決めた2016年の『キングオブコント』の本番で最後まで披露するか悩んでボツにしたネタ。オードリーが、数ある持ちネタの中で唯一台本がないネタ、といったように、すでに既視感のある代表作や鉄板ではないものを披露してくれるので、新鮮さが感じられるという魅力もありますね」(お笑いプロ関係者)

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