■今後の明るい展開に期待
しかし、ファンの評価は高く、モネが音楽にかかわるようになった経緯を描きつつ、時計が3月11日午後2時46分の時を刻んだ第14回。そして、受験で地元を離れていて、モネが対岸から島の震災被害を見ているだけだったことをずっと悔やんでいると明かした第33回は、早くも神回と言われている。
モネは「あの日、わたし、何もできなかった」と涙をこぼしていたが、朝岡の「何もできなかったと思う人は、次はきっと、何かできるようになりたいと強く思うでしょ? その思いが、わたしたちを動かすエンジンです」という言葉に救われる。このセリフが多くの視聴者の胸に刺さったようだ。
良作であることは間違いないのに、視聴率は伸び悩むという、ファンにとってはじれったい状態が続いているが、7月5日からの第8週「それでも海は」は、モネが島に帰省し、幼なじみの“りょーちん”こと亮(永瀬廉/22)が登場。酒に溺れていた父の新次(浅野忠信/47)にも明るい展開が見えてきた。
さらに、今後はモネが気象予報士の資格を取得し、上京。気象予報会社やテレビ局の人々、シェアハウスの住人など、新しいキャストが登場する。これらが視聴率上昇の起爆剤になることを期待したい。(ドラマライター/ヤマカワ)