■過酷な現場に鈴木は耐えられるか?

「今回の対談で、その件に軽く触れてから、“ボロクソにダメ出しされてケチョンケチョンにされるって!”と阿川さんが話すと、福くんは“乗り越えられる自身があります”としたうえで、これまでの役者人生はすべて“『仮面ライダー』になりたいという夢のためだったと言ってもいい”“すべてのモチベーションがそこに向かってます”と言い切ったんです。福くんにはぜひ頑張って欲しいところです。仮面ライダーの現場は、本当にハードですからね……」

 18年にネットコンテンツ『東映特撮ファンクラブ』で配信された『仮面ライダージオウ』の裏話を語る企画では、2号ライダー『ゲイツ』を演じた押田岳(24)のあるワンシーンのスケジュールを明かし、

「朝から2時間かけてロケ場所に行く→5時間待ちで撮影→2時間かけて帰宅→該当シーンが尺の都合で全部カットされて1日の苦労がパーに」

 という悲しい“あるある”を『ジオウ』キャストが自虐的に紹介していたりと、「朝から晩まで忙しい」という話は多いが、阿川の言うように監督の痛烈なダメ出しエピソードも、多く残されている。

「竹内涼真は、『ドライブ』東映公式サイトでの最終回記念記事で、“パイロット版(1・2話)の際には、田崎監督に怒られない日がなかった”“最初はセリフも、アフレコも、表情のお芝居も誰よりも注意されていた竹内くん”と、大森敬仁プロデューサーが振り返っていました。とりわけ石田秀範監督には“死んだ魚の目をしている”“芝居がつまらない”というダメ出しもあったと19年に『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)で明かしています」

 そのほか、生身の役者にアメリカ仕込みの凝ったワイヤーアクションをやらせる坂本浩一監督や、「水はいろんな表情が出せる」という理由で、冬場も容赦なく役者をずぶ濡れにする諸田敏監督といった多数の監督がいる仮面ライダーの現場。はたして鈴木は、大丈夫なのだろうか?

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