■劇団ひとりが語る「プロ」とは何か

2014年に劇団ひとりは、自身が原作・脚本・監督を務めた映画『青天の霹靂』について、『週刊大衆』で次のように語っていた。

「撮影中は不安で眠れなかったです。というか、あと1時間粘ったらもう1個アイディア出るんじゃないか、と思うとどうしてもね。僕、単独ライブのときも寝られないんですよ。寝ないと効率悪いから寝ようと思っても過呼吸みたいになって起きてしまって。心配で。本当に、僕、過去最長なんですけど、単独ライブ前に3日間一睡もしなかったことがあったんです。結局、寝ずに劇場行ってリハーサルやって、本番前に15分だけ寝て、ライブをやりました。終わったあとも、お客さんの反応が気になって、そのままネタ直そう、って漫画喫茶に行ったんです」

「結構力入れて作ったものが全然売れない、みたいなことは、死ぬほど味わってますからね。基本的には当てないと、次がない。それはこの世界で生きていくには当たり前なんですけど、どんなにいいものを作っても、どんな大御所でも、視聴率が悪かったら終わるわけじゃないですか。じゃあ、コケないためにどうするんだ、っていう時に、たとえば今、こういうものが受けてる、って分析してやったとしても、いいものが出来るかといったら、そうではない。

 それは何の特徴もないものになります。そういうテレビ番組、山ほどありますよね。

 とりあえず売れ線だけ入れよう、イケメンを出して、スイーツ食わしとこう、っていう番組も数々あるけど、それが視聴率を取るかって言ったら、そうじゃない」

「自分がまず面白いことが何かを突き詰めて、それをどれだけ多くの人に伝えるかということ。すごく面白い、と思っても、伝わんなくちゃしょうがないわけですから。それがプロなんだと思います」

 オリンピックで「世界デビュー」を果たした劇団ひとり。これからも、思い切った笑いを提供していただきたいーー。

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