■ゴルフが番組の方向性を決定づけた

「川島によると、MCのオファーが来た時点で“ワイドショーは絶対にしない”“めちゃくちゃバラエティーにしてください。それならやります”と伝えたそうです。しかも、“ちょっとくらいニュース扱うかも”“報道フロアから来るニュースで一言やり取りできるか?”という、局側の保険ともなりうる言葉に対しても頑なに“なら、すみません”と断る姿勢を見せ、事前にキッチリと線引きをしたそうです。

 ここまで川島の意志が固かったからこそ、序盤の低視聴率ぶりでも、ブレずにスタイルを崩さなかったんですね」(専門誌記者)

 川島が一貫して、ワイドショーNGの意志を貫いたため、「完全バラエティのスタッフになります」と局も承諾し、番組が決定した、という裏話に佐久間氏も、「徐々にエスカレートしたイメージはあるけど、最初からその意志は感じた」と納得する様子を見せていた。

「しかし、佐久間氏は『ラヴィット』について“芸人がガツンと増えた”“腹決めた”“もうこの船はお笑いと心中する感じなんだな”と感じた週があったことを川島に伝え、川島も“決定的な出来事が実はあって……”と、『ラヴィット!』が、本当の意味で現在のスタイルを確立したきっかけになった出来事があったことを明らかにしたんです」(前同)

 それは、週明け月曜日の4月12日のことだった。その日のTBSは深夜から朝にかけて『マスターズゴルフ2021』最終日を生中継していたのだが、この大会でプロゴルファーの松山英樹選手が、日本男子初の海外メジャー制覇という偉業を達成。

 この通常より20分遅れの朝8時20分に始まったその日の『ラヴィット!』こそが、ターニングポイントだったという。川島はこの日を振り返り、

「ふつうだったら、『ひるおび!』(TBS系)の恵さん(恵俊彰)とか、それこそ『スッキリ!』(日本テレビ系)の加藤さん(加藤浩次)とかだったら“いや松山よかったよねー!”とか、話題で引っ張って“ちょっともう1回感動の瞬間をどうぞ!”って(VTR)流しながら“どうですか?“ってやったら十分視聴率獲れる」「まだ(いくら報道しても)味のするガム」

 とコメント。しかも中継の放映権がTBSにあって、映像も使える、というアドバンテージもあったことを強調。しかし、川島はおろか出演者全員ゴルフの知識がなく、アスリート枠で出演していたのもゴルフと無縁の丸山桂里奈(38)だけだった。「適当なことを言っても失礼」と思っていたところでスタッフを見たら、

「行きます! 約束通り、ピザランキング行きます!」

 と、「オレは曲げませんよ!」という強い目力で訴えてきたという。

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