田島と兒玉は3回以上センターを経験しているため例外とも言えるが、他のグループがセンターを長期にわたり固定して地盤を固めてきたという経緯を見ると、HKT48がセンターを流動的なものとして捉えていることが分かるだろう。

 田中は2013年とグループの発展期に加入し、期待の新人と呼ばれた。だが、センターに立つまでには(アイドルとして)長い年月を待つことになる。後に詳述させていただくが、その中でも田中は2018年と2021年の2度センターに立ち、HKT48の顔であることを自覚的に発信してきたメンバーだった。

 田中は2013年にHKT48の3期生として加入を果たし、当時年齢と身長が近いということから矢吹とともに“なこみく”の愛称で注目を浴び、研究生から異例のスピードでチームHへと昇格。

 当時はまだ小学生ということで指原莉乃を始めとした先輩メンバーから可愛がられており、48グループの妹キャラとしてファンからも愛されていた。当時12歳だった彼女がアイドルの道を志したきっかけはテレビで活躍している大島優子への憧れだった。

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