HKT48田中美久「単独センター抜擢」は必然の出来事だったの画像
※HKT48田中美久/画像は本サイトの記事(https://taishu.jp/articles/-/95643)より

なぜ彼女たちは「センター」に立ったのか⁉
アイドルセンター論
HKT48田中美久 後編

 元々センターが流動的であったHKT48において、センターの交代ということには他のグループほど大きな意義を見出すことは難しいが、小学生という年齢で加入した田中美久が2018年に『早送りカレンダー』でセンターに抜擢され、さらには2021年にリリースされた『君とどこかへ行きたい』のつばめ選抜では初の単独センター抜擢と、複数回センターに抜擢されたことに感じるのは「HKT48の顔」としてもはやグループ内で大きな存在となっているということである。そしてまた田中がセンターに選ばれたことは「世代交代」の意味を強く包含することとなる。

 HKT48では指原莉乃の卒業と宮脇咲良矢吹奈子IZ*ONEとしての活動など、ここ数年で大きな変化が起こっていた。そこで世代交代の流れを自ら引き起こしたのが田中だった。近年のHKT48に関して、田中が果たしてきた役割は非常に大きいものがある。

 2019年1月の「HKT48 フレッシュメンバーコンサート2019 in 博多座 ~未来は、私たちの目の前に・・・~」では「莉乃ちゃんの跡を引き継ぐ」と力強く宣言し、2020年には「AKB48グループリクエストアワーセットリストベスト50」で『恋するフォーチュンクッキー』のセンターに田中が立ってパフォーマンスをするなど、まさにHKT48の顔として躍動。AKB48を代表する楽曲でセンターに立つということがどれだけ大きな意味を持っているのかは、メンバー、そしてファンも理解しているはずだ。

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