■家康は浜納豆を

 その秀家を関ヶ原合戦で打ち負かした徳川家康(75)も、“長寿の代名詞”として知られる武将だ。また、家康は健康なだけではなく、男としても生涯現役を貫いた人生を送っている。

「家康は66歳にして遊女街で遊んだほどで、生涯に妻妾あわせて17人、もうけた子どもは16人もいました。元気の源は、好んで食べた地元・浜松の名物、浜納豆(注・麹菌を用いて作り、一般的な糸引き納豆とは菌学的に製造法が異なる)です」(同)

 大豆はアルギニンが豊富に含まれており、強精効果が期待できるという。

 幼少時に天然痘を患い、“独眼竜”となった伊達政宗(70)も、生涯現役を貫いた武将だ。永山氏が言う。

「政宗はタコを積極的に食べ、タウリンを豊富に摂取していました。タコは目を健康に保つ食材。忍者が暗闇での視力を鍛えるために、干しダコを食べたという話も残っています」

 しかも“強壮作用”もあるという。

「タウリンは、市販されている多くの栄養ドリンクにも含まれていますが、血圧を安定させ、心疾患を防ぐ効果があるんです」(前同)

 2016年のNHK大河ドラマ真田丸』で、大泉洋が好演して脚光を浴びた武将・真田信之は、93歳というご長寿武将だ。

「私が手本にしている武将。彼が好んだ健康食の中で注目したいのが蕎麦ですね。蕎麦に含まれるルチンは毛細血管を丈夫にして血流を促し、心臓を健康に保つ効果があるんです」(同)

 食生活だけではない。戦国武将たちは、万病を招くストレスとも上手につきあっていた。多数の著書がある『工藤内科』(福岡県みやま市)の工藤孝文院長は、こう解説する。

「ストレスの少ない生活を送っていた武将は、体内で“ご長寿ホルモン”のDHEAが分泌されやすくなります。DHEAは、血管や骨を強くし、免疫力を高め、アルツハイマー病の予防効果もある、健康長寿には不可欠な成分です」

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