■ワクチンを選んでいる余裕はなく…

「8月29日の日曜日、横浜市の大規模摂取会場となっている『横浜ハンマーヘッド』で1回目のワクチン接種を行いました。すでに接種を済ませた知人たちの話では、ファイザーよりモデルナのほうが辛い副反応が出ている人が多いように感じていたので、以前からモデルナ製を接種することにかなりビビッていたんです。加えて異物混入のニュースもあったじゃないですか。接種日は、相当憂鬱な気分でしたね」(A子さん=以下同)

 横浜市の場合、比較的予約の取りやすい大規模摂取会場ではモデルナ製のワクチンが採用されている。そのため、A子さんは「少しでも早く打てるのならば」との思いから、モデルナ製ワクチンの接種に踏み切ったという。

「我が家には小学校に通う子供もいるので、正直、ワクチンを選んでいる余裕はなかったんです。“これだけニュースになっているのだから、逆に今後は異物混入ワクチンの接種なんてことはないだろう”と自分に言い聞かせて、会場に向かいました」

 接種会場となった『横浜ハンマーヘッド』では、そのシステマチックな誘導に驚かされたという。

「15分で区切られた予約時間毎に100人以上が会場に案内されるのですが、案内の動線が完全に確立されており、『接種券を出す→チェック→医師の問診→ワクチン接種→接種後の待機』が、滞りのない流れ作業で行われます。接種後の15分の待機時間を入れても、会場に入ってからわずか40分ほどで会場を後にできたことには驚きましたね。

 一切無駄のない完璧な動線の接種会場を準備してくれた方々や、そこで働いてくれている多くの医療関係者・スタッフの方に感謝の念を抱きながら、その日は帰路につきました」

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