中国で消された『ウルトラマンティガ』!謎の「一斉配信停止」の本当の理由とは?の画像
ウルトラマンティガ(※『ウルトラ特撮PERFECT MOOK』(講談社)より)

 9月24日午後ごろ、日本では1996年に放送されていたV6長野博(48)主演の特撮作品『ウルトラマンティガ』(TBS系)が中国の主要動画サイトで一斉に視聴できなくなるという騒動が起きた。

「江蘇省消費者権益保護委員会が4月に公表した報告書との関連について報じています。“未成年の視聴に有害”という理由で21作品を名指ししていて、“暴力的・犯罪的要素が多い”という理由で『ティガ』が4位、『名探偵コナン』が2位にランクイン。さらに、“暗くなる要素”だと『ティガ』が1位、『コナン』が2位でした。『ティガ』については、“怪獣を攻撃するいつものシーン以外にも、武器を使っての暴行、多くの人を脅かす、放火や爆発などの暴力的なシーンがある”という指摘もありますね。まあ、コナンはサスペンス作品なのでやむを得ない部分もありますが……」(特撮ライター=以下同)

 中国メディア『現代快報』が江蘇省消保委に取材したところ、「削除は、動画掲載プラットフォーム側の自主的行為であり、江蘇省消保委とは無関係」「江蘇省消保委として動画関連の経営者と同件に関連して対話などをしたことはない」とのことだった。

 しかし、今回削除騒動があったのは『ティガ』だけで、ほかのウルトラマンシリーズは視聴可能のままだったのはなぜか?

 中国では『ウルトラマン』の人気は非常に高く、中国限定の公式グッズやコンテンツが展開している。09年には温家宝首相が「私の孫が見るテレビ番組といえば、『ウルトラマン』ばかり。もっと中国のアニメを見るべきだ」と発言したり、11年の映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』が、初週興行成績約1億7040万円で邦画としては中国で過去最大の記録を更新したこともある。

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